漆喰

漆喰について

壁や天井は「100%自然素材」の天然の漆喰を使います。
意外に汚れにくく、かなり丈夫です。

「湿気を呼吸する」ので、「漆喰」や「国産の木」に包まれた空間は居心地抜群で、「シックハウスに安心」で健康的です。

※漆喰は水を加えるだけで固化するので、化学物質は全く含まれていません。
※漆喰とは別の一般的な塗り壁の材料は、「化学物質を混ぜて」壁に接着しやすくしているものが大半ですので、ご注意下さい。

無垢の木と漆喰

無垢の木漆喰は、お互い純粋に自然素材なだけあって、相性抜群です。
百聞は一見にしかず。

ご興味のある方は、一度、私の事務所で手がけた、実際の家を見学することもできます。
お気軽にどうぞ。(笑)

”これだけは知っておきたい!”

~漆喰壁がよごれたら、どうするの?~

漆喰に付いた軽いよごれ

コーヒー牛乳の跡や、鉛筆の軽度の落書きなどの軽い汚れは、水を含んだ布(小さなタオルなど)で拭く(軽くこする)と綺麗になります。

※ 消しゴムでこすると、ある程度は綺麗にはなるのですが、完全には消えません。
※ 水拭きしても、消しゴムで擦っても、漆喰壁がボロボロとれるなどの支障は、一切ありませんので、ご安心下さい。

手垢系の汚れは、長い年月が経つと、クロスの汚れには感じられない良い味になります。

漆喰に付いた頑固なよごれ

こすりつけてしまった跡などの頑固なよごれは、目の細かい紙やすりでこすると綺麗になります。

丁寧にこすれば、こすった跡は、そんなに目立たなくなりますよ。

漆喰とは

漆喰(しっくい)とは、瓦や石材の接着や目地の充填、壁の上塗りなどに使われる、水酸化カルシウム(消石灰)を主成分とした建材です。

漆喰の概要

漆喰は、水酸化カルシウム・炭酸カルシウムを主成分としており、もとは「石灰」と表記されていたものであり、漆喰の字は当て字が定着したものだそうです。
雨風に弱い土壁そのままに比べて防水性を与えることが出来るほか、不燃素材であるため外部保護材料として、古くから城郭や社寺、商家、民家、土蔵など、木や土で造られた内外壁の上塗り材としても用いられてきた建築素材です。
面土(めんど)や鬼首(おにくび)などの瓦止めの機能のほか、壁に使用される場合には、通常で3~5ミリ程度塗ります。
塗料やモルタルなどに比べ乾燥時の収縮は少ないものの、柱などとの取り合い部に隙間が生じやすいため、施工の際には留意が必要です。 主成分の水酸化カルシウムが二酸化炭素を吸収しながら硬化する、いわゆる気硬性の素材であるため、施工後の水分乾燥以降において長い年月をかけて硬化していく素材です。
水酸化カルシウムは硬化後、炭酸カルシウムとなるため、当初から炭酸カルシウムを骨材として含有するものが漆喰とされる場合もあるようですが、一般的には水酸化カルシウムが主たる固化材として機能するものに限定されています。 近年では化学物質過敏症の原因の主たるものとされる、ホルムアルデヒドの吸着分解の機能があるものとして注目を浴びています。 また、顔料を混ぜない白い漆喰のことを、「白漆喰」といいます。 防水効果の向上が必要な場合は漆喰に油を練り込むことがあります。この技法は台風などの雨の影響を受けやすい西日本に多く見受けられます。

日本における漆喰は現在、大きく5種に分けられる。

本漆喰

旧来漆喰とされてきたもの。現地にて昔ながらに海藻(フノリ)を炊いてのりを作り、麻すさ(麻の繊維)と塩焼き消石灰を混合して作られる。

土佐漆喰

3ヶ月以上発酵させた藁と塩焼き消石灰と水を混合し、熟成させたもの。そのため藁の成分が発色し、施工直後から紫外線で退色するまでは薄黄~薄茶色の姿に仕上がる。練り状の製品しか存在しない。

既調合漆喰

いわゆる「漆喰メーカー」が製造した漆喰製品。一般に塩焼き消石灰と麻すさ、粉末海藻のり、炭酸カルシウムなどの微骨材が配合された粉末製品。水を加え練ることで漆喰として使用される。近年では海藻のりに加え、合成樹脂を使用した製品や、化学繊維を使用した製品、顔料を混ぜて色をつけた製品もある。また、練り置き済み製品も存在する。

琉球漆喰(ムチ。沖縄方言で「餅」の意)

藁と消石灰を混合したものに水を加え、生石灰に消化加熱反応を起こさせることで藁を馴染ませ、さらにそれをすり潰し熟成させたもの。土佐漆喰に比べ藁の混入量が多いため、紫外線で退色するまでは濃黄~薄茶色の姿に仕上がる。練り状の製品しか存在しない。沖縄の屋根瓦工事を中心に用いられる。

漆喰関連製品

近年販売されている、漆喰の機能を有するとされる塗料や海外製の消石灰が配合された塗り壁材など。現状は既調合漆喰との区別をする規定がないようですが、近年住宅に使われているほとんどの漆喰と呼ばれるものはこれに該当します。

上記5種類以外に、本漆喰から派生した地域独特の漆喰が存在する(肥後漆喰など)。

歴史

建築材料としては、神話の時代から接着剤として知られており、バベルの塔に関する記述に、「しっくいの代わりにアスファルトを得た」という記述が残っているそうです。

文献上ではなく、考古学的には世界最古の例は5000年前のエジプトとされています。

原始的な漆喰(ほぼ石灰)は日本では、部分的ですが、縄文時代後期、約4000年前の遺跡(千葉市、大膳野南貝塚)から発見されたものが2012年時点では国内最古とされています。

炉穴内部や周辺の床に厚さ1センチほどに塗り固められた状態で出土しており、玉川文化財研究所所長は、炉を封じる=住居を放棄する儀式に用いられたのではと考えを示し、この地の縄文人が独自に開発するも広まらなかったのだろうと推測しています。

のちに漆喰の製法が古墳期に大陸側から渡来し、古墳(高松塚古墳壁画等)などにも使われています。 また、多くの城郭の壁に使用されており、室町時代末(1565年)に信貴山城(奈良)を訪れた宣教師イスマン・ルイス・ダルメイダは、「今日までキリスト教国において見たことがなき甚だ白く光沢のある壁を塗りたり。

其の清潔にして白きこと、あたかも当日落成せしものの如く、教国に入りたるの感あり。外より此城を見れば甚だ心地よく、世界の大部分にかくの如く美麗なるものありと思はれず」と、所感を述べています。

他にも、この時代、西洋圏から鉄砲が伝来したため、漆喰にも防弾性が求められた結果、足利家が築いた中尾城では、漆喰に礫(こいし)を混ぜ込んで塗るといった対策も取られており、漆喰の城壁にも防御性を高めるための工夫がとられたようです。