無垢の木について

自然素材である国産無垢の木(桧)の大黒柱
自然素材である国産無垢の木(杉)の大きな一枚板

自然素材である国産無垢の木(杉)の玄関戸
自然素材である無垢の木(ツガ)の棚

左上/岐阜産の大黒柱。なんと、24cm□もあり

ます!

右上/2.6mもある一枚板。(テレビ台に使って

ます。)

左下/国産のケヤキの玄関戸。いい質感してます。

右下/飾り棚(ツガ)も無垢材です!

「東濃桧」など、地元の「国産の無垢の木」をふんだん

に使います。

”これだけは知っておきたい!”

~国産無垢の木の、良いところ・悪いところ~

[良いところ]

1.なんだか心地がいい。

上手く説明できませんが、これが一番良いところだと

思います。同じ無垢の木でも、一般的によく使われる

輸入材である米松だと、全体的に赤が強いので見た目

にあまり肌が美しくなく、さらに重要なのは、湿気が多く

、四季のある日本の風土には、あまり適していません。

2.年月を経るごとに風合いが増す。

無垢であればキズもまたいい味になっていきます。ハウ

スメーカーなど多くの家は、例えばドアや和室の床の間

周りなど、一見本物の木に見えるほとんど全ての仕上げ

は、実は木風の塩ビシート等を表面に貼っているだけで、

年月の経過とともに、めくれたり、悪くなる一方です。

3.香りが良い。

特に、無垢の桧の香りは、内覧会の時の一般の方も本当

にいい香りだねえ、と大好評でした。

4.接着剤を極力使わないのでシックハウスに安心。

5.手触り、足触りが、とても気持ちがいい。

6.地産地消に貢献できる。

ヒノキの無垢のキッチンカウンター
無垢の赤杉の玄関建具

国産の木の構造材で組まれた建前の風景

[悪いところ]

1.割れが入る

強度的には全く問題ありません。

多くのハウスメーカーや工務店はクレームを心配して使

わないということもあるようです。

2.反る(そる)

ほとんどのハウスメーカーの柱や梁は、反り対策や施工

のしやすさ、価格の安さからなどから、薄い木を接着剤

で張り合わせた集成材を使っています。

3.施工に手間がかかり難しい

高度な施工技術が必要で、どこの工務店でも扱えるとい

うものではありません。

4.集成材や輸入材に比べて割高である。

[永井の考え]

私は、ある程度の「割れ」や「反り」などを考慮しても

、断然、国産の無垢の木 をお薦めさせて頂きます。

上記に書かせて頂いたように、市場に出回っている大半

の家の、一見本物の木のような部分も、実は塩化ビニー

ル製のシート等の表面を木風に加工しただけの、言って

みれば模造品です。上記に書かなかった例でいえば、障

子の枠も、アルミ製の枠の表面に木風の塩化ビニール製

のシートを貼っているものが大半です。日本にある大多

数の家がそういった仕様になっている為、多くの一般の

方は気付かれないかもしれませんが、実際に本物を観て

頂ければ、その違いや、無垢の木がなにか魅力的だなあ

、と思って頂ける方も少なくないと思います。

無垢材とは

一般に言われるムク(無垢・無垢材)とはその言葉通り、「木そのもの」という意味です。ところが、現代の住宅では、一見すると本物の木に見えるけど木ではない材料がほとんどです。 工務店によっては、細かい木を継ぎ合わせた板や集成した柱も無垢材と呼んでいます。 ちなみに、木、または木風材料の一般的な分類としては

  • プリント合板:木目を印刷した紙をベニヤに貼ったもの
  • メラミン化粧合板:木目などを印刷した紙をメラミン樹脂で固めベニヤに貼ったもの
  • シート貼り:塩ビやオレフィンなどに印刷したシートで仕上げたもの
  • 集成材:細かい本物の木を継ぎ合わせた材
  • 突板合板:本物の木を薄くスライスしたものをベニヤに貼ったもの
  • 無垢材:本物の木そのもの

木の温もりや手触り感、優しい表情は、断トツで本物の無垢材が高く、その次が集成材と突板です。それ以外はどうしても偽物感がでてしまいます。よくある一般的な住宅は、残念ながらほとんど本物の木を使っていません。

特性

無垢の木は、一つとして同じ表情はありません。 無垢材は傷が付いたりしても、削ったりなどして比較的容易に補修が出来ます。 無垢材は十分に乾燥させないと割れやすいです。十分に乾燥させたとしても割れるリスクは十分にあります。樹種や用途によって乾燥期間はことなります。私の事務所では十分乾燥させた無垢材を使用していますが、それでも無垢材を使う以上、割れや反り、ねじれなどは、ある程度覚悟しておく必要があります。 無垢材は、木風の素材より割高です。

お手入れ

無垢の木部の日頃のお手入れは、乾拭きや掃除機だけで大丈夫です。また、一枚板などは固くしぼった布巾で表面全体を拭いて頂ければ大丈夫です。汚れてしまった場合は、白木専用の洗剤がホームセンターに売っているので、説明書に従って水で薄めて、布巾で拭いて頂けたら大抵の汚れは落ちます。部分的に凹んでしまった場合は、水でぬらした布かティッシュをしばらくその箇所に置いておいて頂けたら元通りになることがよくあります。また、木部表面のオイルが薄くなってきたら、その箇所をオイル(匠の塗油など)でその上から塗って頂けたらいい艶がでて、もちがよくなります。