無垢の床に自然の油を塗る
無垢の床をおすすめしています。本物の質感やぬくもりは、一度しっかり体験した人にとっては理屈を超えたかけがえのないものになります。空間の雰囲気もぐっと優しい雰囲気になり、なぜだか落ち着く空間になります。そして更におすすめなのは、無塗装の無垢の床に天然の油を塗って仕上げることです。このひと手間によって一般の無垢の床材より割高になってしまうのですが、木の質感が素晴らしく良くなります。家づくりの際は、一度検討してみる価値のある仕様だと思います。
無垢のフローリングのデメリット
無垢の床はおすすめしてはいますが、万人におすすめではありません。それは、無垢の床にはデメリットがいくつもあるからです。
主なデメリットとして反ったり、季節によって床板と床板の間に少し隙間ができたり、場合によっては床がきしむ音がなるということです。また、杉やヒノキの床材の場合は、柔らかい材種のために、お子さんがおもちゃなどの固い物を落とすと凹んだり傷ついたりしやすいです。これらのことを「味」と思えるか、許容できるかどうかが、無垢の床を採用するかどうかの分かれ目になると思います。
お掃除に関しては、基本的に掃除機をかけるだけで大丈夫です。再塗装も10年以上しなくても色が剥げるようなことはありません。水に濡れたとしても、その時に早めに拭き取るだけで基本的には大丈夫です。洗面室に無垢の床を採用された家にお邪魔しても、10年経っても特に水染みがなく綺麗な状態であったりします。お掃除に関しては、一般的な合板のフローリングと同じ感覚で基本的には大丈夫です。(ただ、醤油や墨汁を派手にこぼしてしまったり、お子さんが油性マジックで派手に落書きしてしまった場合は、設計士やお近くの詳しい方に状況を詳しくお伝えして、早めに相談した方がいいです。)
上記のデメリットを踏まえても、私は無垢のフローリングにする価値は高いと思っています。