世界最大のガーデニングイベント
英国のチェルシーフラワーショーは世界最大のガーデニングイベントです。ロンドンの広大な敷地に素敵なお庭がこれでもかというくらい沢山設けられています。ブースに細かく区切られていて、プロのガーデンクリエイターや作庭家たちが思い思いのお庭をこの日のために手掛けていて、力作揃いでした。
色々みて思うことは、いいお庭、特に洗練されたお庭に共通しているのは、やりすぎずに、限られた区画の中であえて余白をつくっているということです。静と動、光と影のようなもので、デザインするところとそれを引き立たせるためのデザインを抑えるところの構成が絶妙だと思いました。プロの写真家やファッションデザイナーの山本耀司が白と黒だけで勝負しているように、緑をどう生かすのか、というシンプルな思考で作られた洗練されたお庭が、ガーデンデザインの奥深さを感じさせてくれました。
お庭の魅力再考
それにしても大きなイベントです。ディズニーランドクラスの広い敷地に、本当に多くのガーデニングファンが来場していました。入場料は結構高額で、事前にチケットを入手する必要があるにもかかわらずです。いかにイギリスにお庭を愛する人が多いかということを思い知ったと同時に、お庭の魅力、可能性についても考えさせられました。
日本では、どちらかというとコンテナガーデンや人工物などの装飾の多めのガーデニングが多く、又は、建築家とコラボしたお庭は逆にシンプルを極めたような樹木の少ないお庭が多いのですが、チェルシーフラワーショーのクオリティの高いお庭をたくさん観て、しっかり樹木を植えるということの大事さ、そして、そこから生み出される豊かさのようなものを感じさせてくれました。