格子
(仮称)瑞浪の家127

格子は美しい

美濃のうだつの町家の町並みや京町家の町並みの美しさの理由は色々ありますが、一つは木格子によるものが大きいと思います。木格子というと和風で伝統的と思われる方も多いかもしれませんが、同じ線が同じピッチで連続する原理自体はモダニズム建築と共通する普遍的なものがあり、別の例えで言えば24色の新品の色鉛筆の、色相の変化以外は同じ秩序で並ぶ姿の美しさに通ずるものがあると思います。

木格子は家の色々な部分で取り入れることができます。例えばが壁の窓の外に、目隠しや光のコントロールも兼ねた格子。例えば洗面室上部の換気欄間を兼用した木格子。はたまた緩い透け感のある間仕切りとしての木格子など。あなたの家にも、素敵な木格子を取り入れてみてはいかがでしょうか。

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格子のデザインのコツ

格子のデザインには少しコツが必要です。何も考慮せずに格子をつけると、間抜けな感じになりかねません。

一番重要なのはピッチです。つまり格子の線と線の間隔です。この間隔を、かなり狭くする必要があります。素人間隔では、こんなに隙間を減らしていいのだろうか、というくらいです。その塩梅を見極めるには経験と多少の研究が必要です。

次に大切なのは一本一本の線の寸法です。幅と奥行き、専門用語でいえば見付け寸法と見込み寸法を何ミリにするかということです。これは表現するデザインイメージによっても答えは違ってきますので、一概にどんな寸法が正解とは言えません。ただ、一般的には多少奥行きを深めにした方が陰影が濃く出て、美しい格子になりやすいです。

そしてもう一つコツを言うならば、やはり自然な素材で格子をつくった方が美しいです。アルミに木製プリントした格子を取り付けた住宅を度々見かけますが、やはり味わいが低いです。木でも鉄でもいいのですが、できれば素地の質感の味わえる自然な素材の格子が望ましいと思います。

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