障子≒和風
障子といえば、和室やお寺、古民家によく使われているので和風の代表的な一つと思われている方も多いのではないでしょうか。確かに障子があると和の趣きは出てしまいますが、障子があることによって、いわゆる純和風となってしまうわけではありません。考え方によっては、光を柔らかく取り込む乳白色のスクリーンを木の枠で支えられている壁の一部、ともいえます。あえてこの写真のように枠の幅を同じくらいにしてシンプルな障子にすれば、モダンな空間や北欧テイストの空間にもよく似合うものになります。(ちなみに枠の幅を同じくらいにしたシンプルな障子を吉村障子ともいいます。)
障子の使い方も色々
一般住宅ですと、障子は和室に使うものというのが一般的です。ですが、「光を通す仕切り」と発想を転換すれば、シンプルなデザインの障子であれば、和室ではないリビングやダイニングに使うというのもありです。
この写真の障子は玄関ホールにあるのですが、しっかり仕切るというよりは、「繊細な木の線」と「柔らかい光」といった要素を取り入れた空間全体の雰囲気づくりやデザインとして工夫してみました。障子越しに、屋外の植栽の揺れる影なども室内から愉しむことが出来ます。