八百津の二世帯住宅
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「一つの玄関」の二世帯住宅

二世帯住宅の在り方は実に様々です。この家は親世帯と子世帯の二世帯住宅で、玄関や浴室は一カ所での共用スタイルです。玄関を入って左ゾーンが親世帯、右ゾーンが子世帯と明快に分離されており、基本的には別々で暮らしつつ緩やかに繋がっている間取りとなっています。二世帯の在り方について、設計段階でよく話し合いながらプランニングをさせて頂きました。

親世帯も快適に

この画像は親世帯の空間で、奥が居間とミニキッチン、手前が寝室で、シンプルな引戸で仕切られています。二世帯住宅を設計する際、親世帯がいかに快適に暮らせるかも重要なポイントです。この家の場合、一階の玄関の近くに親世帯があり、トイレや浴室もすぐ近くにあります。奥様のご両親ということで子世帯のキッチンを共用で使うことも多いのですが、それとは別に、親世帯にもミニキッチンを設置しています。そういった基本を押さえつつ、機能面だけでなく、爽やかな木質感のある空間が居心地のいい快適な暮らしを支えてくれます。

無垢のオリジナルの木製建具

この家でも無垢のオリジナルの木製建具がたくさん使われています。杉の赤身の建具は、昔からよくつかわれている伝統的な仕様で、軽くて経年変化による味わいも増しやすく、デザインを工夫すれば、現代でも上質で品のある建具になります。

東側の田園景色が楽しめる縁側と吹き抜け

東面に長い縁側があります。日当たりがよく、さらには見晴らしがとても良い、気持ちいい縁側です。東側に美しい田園風景が広がっているので、その景色を最大限楽しめるような縁側の配置になっています。また、リビングに1坪の吹き抜けがあって、2階の吹き抜けからも東側の田園風景を楽しむことができます。

船底天井

和室の天井を船底天井にしています。船底天井とは、天井の中央部分が両端より高く、勾配がついた天井のことで、伝統的な和室の手法の一つです。少し数寄屋的な雰囲気の趣きのある和室になっています。

建物概要

敷地面積 678.98㎡
延床面積 158.99㎡(48.1坪)
構造   木造二階建て
所在地  岐阜県八百津町
設計   永井政光建築設計事務所
施工   丸真ケンチク